2023.09.18

#WEB Site

WEBサイトに【サステナビリティ】コンテンツが必要な理由とは?

近年、コーポレートサイトリニューアルを機に「サステナビリティコンテンツを制作したい」と考える企業様が増えております。社会的な課題について企業としてどのような取り組みを実施しているのを発信することは、多くの企業にとって重要な課題となっております。

WEBサイトにサステナビリティ(持続可能性)コンテンツを組み込む理由は多岐にわたりますが、その重要性についていくつかの理由を考えてみたいと思います。

サステナビリティとはいったい何なのか?

サステナビリティ(Sustainability)とは、「sustain(支える、持続させる)」と「-bility(可能性)」を組み合わせた言葉で、「持続可能性」という意味をあらわします。

もともとこの言葉は「環境と開発は相反せず、共存し得るものであり、開発においては環境の保全を考慮するべきである」という考えとして使われていました。1990年代に入って、サステナビリティの原則が国際的な合意や協定に取り入れられるようになり徐々に一般にも浸透していった印象があります。

現在では、「環境・社会・経済の3つの観点で、世界を持続可能にしていく」という考え方に基づいています。世界中それぞれの国、地域、企業が、「今」の利益や利便性のみを追求するのではなく、中長期的に成長していける社会にしていこうという枠組みで使用されています。

一方で、CSR(Corporate Social Responsibility)という言葉があります。両方とも企業や組織が社会的な責任を果たすためのアプローチですが、それぞれ異なる側面に焦点を当てています。

サステナビリティの主な目的は、前述のとおり、企業や組織が環境、社会、経済の三重の利益を追求し、長期的な持続可能性を実現することです。これは、企業価値の向上やリスク管理にも貢献します。

一方、CSRの主な目的は、企業が社会的な課題に対処し、社会的に責任を果たすことです。CSRの活動は、企業の評判向上やステークホルダーとの信頼関係の構築に寄与します。

サステナビリティは企業や組織の経営戦略の一部として持続可能性を継続的に追求し、CSRは特定の社会的責任を果たすための個別の取り組みを指します。しかし、これらの概念は相互に影響し合い、持続可能なビジネスモデルの一部としてCSRが取り入れられることもあります。企業は両方のアプローチを組み合わせて、社会的な価値とビジネスの成功を両立させることを目指すことができます。

サステナビリティとSDGs

サステナビリティとよくセットで見かける「SDGs」という言葉。

SDGs(Sustainable Development Goals)は、日本語で「持続可能な開発目標」と称され、2015年の国連サミットで採択されて依頼、持続可能性を目指す分かりやすい枠組みとして認知が高まり、日本でも大手企業を中心に、SDGsの中のいくつかの目標を、自社のコーポレート・サステナビリティとして挙げています。

SDGsとは?:外務省公式サイト 

SDGsは17のゴール・169のターゲットから構成され,あらゆる国が取り組むユニバーサル(普遍的)な基準として取り入れられています。

WEBサイトにおいても、SDGsはサステナビリティ実現に向けて対外的なわかりやすいゴールの指標として掲載していくという考え方がよいかと思います。

WEBサイトに サステナビリティ コンテンツを掲載する目的

WEBサイトにサステナビリティコンテンツを掲載することは、企業や団体が社会的責任を果たし、透明性を高め、持続可能なビジネス実践を促進するために不可欠な要素となっています。

持続可能性は今後ますます重要になるでしょうし、それに関連する情報を提供することは、企業や組織の長期的な成功にも寄与していくと言えるでしょう。

持続可能性の重要性の認識の促進

WEBサイト上でサステナビリティに関する情報を提供することで、企業や団体は持続可能性の重要性を強調し、一般の人々に対してその認識を高めることができます。これにより、持続可能な行動や消費が奨励され、持続可能性に対する関心が高まります。

責任と透明性の向上

サステナビリティコンテンツをWEBサイトに掲載することで、企業や団体が社会的・環境的な責任を果たすことを示す手段となります。透明性の向上は、近年において消費者やステークホルダーとの信頼関係を築くために不可欠な要素です。持続可能性に関連する取り組みや進捗状況を公開することで、信頼性を高め、評判を構築できます。

社内外へのブランディングとしてのサステナビリティ

サステナビリティに関する情報を提供することで、企業やブランドのマーケティング戦略において競争優位性を得る手段となります。持続可能な製品やサービスに対する需要が高まっており、持続可能性に焦点を当てることで、新しい顧客層を獲得し、既存の顧客を維持できる可能性があります。

 

サステナビリティ コンテンツをWEBサイトに掲載することで、時流に沿った理念を持つ企業であることを印象づけることができます。

WEBサイトにサステナビリティ コンテンツに必要な要素

では、サステナビリティコンテンツにはどのような要素が必要になるのでしょうか?
掲載する要素は企業により様々ですが、代表的な要素をピックアップしてみたいと思います。

トップメッセージ

企業または組織のサステナビリティへのコミットメントをトップからのメッセージとして明確に伝えます。サステナビリティへの取り組みの目標や価値観を組織のトップ自らが表明していることで、サステナビリティ活動に注力しているという印象を強く与えることができます。

サステナビリティの成果と進捗状況

過去の取り組みの成果や進捗状況をデータや図表を用いて示します。
エネルギー効率の向上、廃棄物削減、再生可能エネルギーの利用などの成功事例を共有します。

エコフレンドリーな製品やサービスの紹介

持続可能な製品やサービスに関する情報を提供し、それらの利点や特徴を説明します。
グリーン認証や環境への影響に関する様々なデータを掲載します。

環境への取り組み

環境への配慮に関する具体的な取り組みを説明し、環境への影響を最小限に抑える方法について説明します。
エネルギー効率化、廃棄物管理、バイオ多様性保護などの領域に焦点を当てます。

社会的責任と社会的インパクト

社会的責任プログラムやコミュニティへの貢献について報告します。
社会的なインパクトを評価するための指標やケーススタディを提供します。

サステナビリティレポート

年次のサステナビリティレポートへのリンクを提供し、詳細な情報を提供します。
レポートは透明性と信頼性を高めるために重要です。

連絡先情報

サステナビリティに関する質問や提案を受け付けるための連絡先情報を提供します。
フィードバックと対話を奨励します。

サステナビリティコンテンツ参考事例

弊社制作事例:日本電業工作株式会社 コーポレートサイト

環境、社会、ガバナンスに関する詳細なデータを、要約、PDF、インタラクティブな図表など、さまざまなフォーマットで提供しています。さまざまな様式のデータを求めるユーザーのニーズに対応することがユーザーの満足度を高めます。

弊社制作事例:日本電業工作株式会社 コーポレートサイト

タイにおけるサステナビリティの動向

世界的な気候変動問題への関心の高まりを背景に、タイにおいてもSDGs、サステナビリティ―、カーボンニュートラル、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)を重視する動きが広がりつつあります。

タイ政府は2050年にCO2排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の達成を目指として掲げており、タイの大手企業をはじめ、各国のタイ進出グローバル企業はその支援に向けた方針を打ち出しています。

タイに進出している日本企業としては、まずグローバルレベルの企業グループ全体としてこのサステナビリティを捉え、実践していくことが重要であると考えます。
その上で、社会情勢の流れや地域固有のトレンドは、日本とASEAN・タイとの間で大きく異なるケースもあるため、冷静に、かつ客観的にアンテナを張り続け、アウトプットの施策をとっていくことが重要だと考えます。

在タイ日系企業としては、グローバル本社と現地法人が絶えず連携しながら、WEBサイト上でサステナビリティを発信していくことが求められると考えます。