盤谷日本人商工会議所様主催による情報通信部会「True Digital Parkの見学ツアー」に参加させていただきました。
盤谷日本人商工会議所様主催による情報通信部会「True Digital Parkの見学ツアー」に参加させていただきました。
参照
https://www.jcc.or.th/event/detail/95
バンコク内でも革新的な施設を体験する機会を得ることができた視察会をレポートいたします。
True Digital Parkとは
True Digital Park（TDPK）は、タイのTrue Corporationの子会社であるTrue Incubeが設立した、アジア最大級のデジタルイノベーションハブです。バンコクの中心部に位置し、テクノロジー企業、スタートアップ、そしてイノベーションを推進する様々な組織のための包括的なエコシステムを提供しています。
TDPKの設立は、タイ政府の「Thailand 4.0」政策の一環として、デジタル経済を推進し、タイを東南アジアのデジタルハブにするというビジョンに基づいています。この政策は、タイの経済を農業・工業中心から知識経済へと転換させることを目指しています。True Corporationは、このビジョンを実現するための具体的な拠点としてTDPKを設立しました。
スタートアップ企業やテクノロジー企業が革新的なアイデアを実現し、成長するための環境を提供します。ここでは、企業が新しい製品やサービスを開発し、グローバル市場で競争力を持つためのサポートが行われます。
多様なバックグラウンドを持つ起業家、投資家、企業、研究機関が一堂に会する場を提供します。これにより、異なる分野の専門家同士が協力し、新たなビジネスチャンスを創出することを目指しています。エコシステムの構築
次世代のデジタル人材を育成するための教育プログラムやトレーニングを提供しています。これにより、タイ国内外で活躍できる高度なスキルを持つ人材を輩出することを目指しています。
その成り立ち、ミッション、ビジョンは、デジタル技術を活用して社会全体を発展させるという壮大な目標を持っています。これからもTrue Digital Parkの取り組みを通じて、タイはもちろん、東南アジア全体のイノベーションと経済成長をリードしていくことが期待されます。
BTSプンナウィティ駅からはスカイウォークで直結しており、天候に左右されずに快適にアクセスすることができます。
West Building 1階Grand Stepは、広々としたエントランスエリアで、訪問者を迎えます。
施設のいたるところにサイネージが効果的に設置され、訪問客を楽しませています。
LG Business Innovation Center見学
LG Business Innovation Centerでは、LGがどのようにしてビジネスイノベーションを推進しているのか、その具体的な取り組みを目の当たりにしました。最新の技術や製品のデモンストレーションが行われ、特にAIやIoT技術の応用について詳しく知ることができました。LGの革新的なアプローチは、デジタル時代におけるビジネスの変革を強く実感させるものでした。
CP Innovation for Sustainability Center見学
CP Innovation for Sustainability Centerでは、CPグループの持続可能な社会の実現に向けた取り組みが紹介され、環境に配慮した技術や持続可能なビジネスモデルについて学ぶことができます。特に、農業技術の革新やエネルギー効率の向上に関するプロジェクトは、地球環境への貢献という観点から非常に興味深かったです。
CPグループはタイを代表する大手コングロマリットであり、農業・食品、リテール、通信など、幅広い産業分野で事業を展開しています。True Corporationは、このCPグループの一部門として、通信とデジタルサービスを中心に事業を展開しています。
CPグループは、1921年に設立されたタイの大手企業グループであり、東南アジアを中心に多国籍に事業を展開しています。主な事業分野には、農業・食品、リテール、通信、メディア、医療などが含まれています。グループ全体で幅広い分野にわたる多様なポートフォリオを持つことで、経済的な安定性と成長を維持しています。
CPグループの創業から現在に至るまでの歴史と進化を詳しく紹介しています。各時代の重要な出来事や革新の成果を視覚的に展示し、訪問者にグループの成長と持続可能性への取り組みを理解してもらうための貴重な情報源となっています。
CPグループ全体の事業戦略に基づき、True Corporationは通信技術とデジタルサービスを駆使して、他の事業分野とシナジー効果を生み出しています。例えば、CPグループのリテールチェーンに対して、Trueのデジタル技術を活用したスマートリテールソリューションを提供することなどが考えられます。
持続可能な発展を目指しており、その一環としてTrue Digital Parkなどのイノベーションハブを設立しています。True Digital Parkは、True CorporationとCPグループ全体のイノベーション推進の中心的な役割を担い、スタートアップ企業やテクノロジー企業との連携を強化しています。
視察会の一環として訪問したCP Innovation for Sustainability Centerは、CPグループの持続可能なイノベーションの取り組みを象徴する施設です。ここでは、CPグループの他の事業分野（例えば、農業や食品部門）とTrueのデジタル技術が融合し、環境に配慮した新しいビジネスモデルや技術が開発されています。
TDPK Co-working space
TDPK Co-working spaceは、起業家やフリーランサーが集まり、共同作業やネットワーキングを行う場として設計されています。多様なバックグラウンドを持つ人々が一堂に会することで、新たなアイデアやビジネスチャンスが生まれる環境が整っていました。多様な組織によるコラボレーションの力を最大限に引き出し、創造的なアイデアを実現する場としての有効性を感じられました。
耐久性とデザイン性に優れた内装を備え、リラックスして生産性の高い作業環境を提供しています。
ワークスペース内に設置されているイベントスペース。
ビリヤード台などリラックスできるリクレーション設備も完備されていました。
技術革新のハブを超えた存在に
タイにおける次世代のコミュニティ形成と、社会的なつながりの新しいカタチを指し示している施設だと感じました。産官学、そして生活圏が一体となって、異なるバックグラウンドを持つ人々が集まり、共通の目標に向かって協力し合う姿は、これからの社会における壮大な実験ともいえます。デジタル技術が進化する中で、True Digital Parkは、その技術を活用して社会全体の発展に寄与するモデルケースとして注目されることでしょう。
タイのみならず、アジア全体のデジタルイノベーションを牽引する重要な存在として、これからもTrue Digital Parkの取り組みに注目し、その発展を期待したいと思います。
視察会に参加することで、デジタル技術がどのようにして社会を変革し、持続可能な未来を築いていくのかについて、貴重な洞察を得ることができました。
